★★★管理人のインターハイレポ★★★

 とうとうこの日がやって来た。やって来てしまった。。。

 最終日だけに,たくさんの観客が県葉に集まる。1つの試合が終わる毎に大きな拍手が贈られる。勝者に,そして敗者にも。拍手が聞こえてくる度に,胸が熱くなる。涙をこらえる。「終わらないで」そう強く思う。なんだか聞こえてくる拍手が自分に向けられているんじゃないか?勝手にそんな風に思う。

 今日はもう一つやりたいことがあった。事前に作っておいた5月に亡くなった仲間のIDカードを胸に下げ、共に最後を迎えたかった。一緒にスタートしたのだから一緒に終わりにしたかった。そして試合が全て終了。空に「終わりました」と心でささやく。きっとどこかで見ていてくれたと思う。

 終了直前から雷鳴が響き,終了と同時に大粒の雨が落ちてきた。佐藤先生の晴れ男も競技終了と同時にパワーダウン。期間中初めて天気が崩れた。閉会式は急遽総合競技場のコンコースへ移動。せっかく直したスピーカーもちょっと寂しそう。

 
 感動に浸っている間もなく,閉会式の会場案内に駆け回る。「場所はどこですか?」そんな声があちこちから聞こえてくる。「あちらでーす!」と手を降りながら叫ぶ。人が動く。雨が強まる。気持ちが高ぶる。

 いよいよオーラスの閉会式。市長に代わって出席した松尾助役が感謝状を受け取り閉幕。すぐに目に涙が溢れ,佐藤先生に握手を求めに近寄った時にはボロボロと涙がこぼれていた。全国委員の先生方も声をかけてくれた,泣いている私の背中をたたいて一言「お疲れ様。大変だったね」この簡単な言葉が私には最高の労いの言葉だった。「何!もう泣いてんの?」佐藤先生には軽くからかわれる。気持ちは同じはず。

 閉会式が終了した頃には雷鳴も止み,雨も落ちていない。晴れ男が最後の力を振り絞ると,再び太陽が顔を出した。毎年恒例となっている補助員と役員の記念撮影は雨の上がったコートで行うことに。

 補助員に続き,役員の撮影。一緒に入るつもりはなかったけど。みんなが手招きをしてくれた,一度は拒むが手を引かれ,藤田さんと共にみんなの中へ。真ん中の特等席!いいのかなー。おいしすぎだなー。

 撮影が終わると,私にはどうしてもやりたいことが,昨日宍戸先生に頼んでいた佐藤先生の胴上げだ。和久先生と内海先生のワンパクコンビが声をあげる。来た!胴上げだ!よーし!佐藤先生を探し腕を引っ張ると。俺の手が引かれる。「俺じゃないよ!」そう叫ぶが,帽子や携帯を剥ぎ取られ,なんと私が胴上げの対象に。思いもよらない出来事に動揺。「ワーッショイッ!」と3回宙に舞った。もう顔は涙でグシャグシャ。もちろん最後は佐藤先生の胴上げ。同じく3回宙に舞い,僕たちの「2005千葉きらめき総体」が終了。コート内でみんなと握手をする。一度止まった涙が再び頬をつたう。生徒にも涙を流している者がいた。同じ思いで働いてくれていたんだなーと嬉しかった。そしてなにより,高体連のみなさんが,他の誰でもなく私を選んで胴上げしてくれたことがとても嬉しかった。この時は「やって来て良かった。逃げ出さなくて良かった。」心底そう思った。みなさんありがとう。

 陽も傾き,少しずつ片付ける。「寂しいなー」せっかく作ったこの本部棟とも明日でお別れ。もったいないなー。短い期間だったけどこの本部棟ではいろんなことがあった。震度5の地震。台風の接近。配線のトラブルなど、たくさんのことが思い出される。

 いつものように,本部棟の鍵を閉め,ポンポンと壁をたたく。「お疲れ様」


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