ご 挨 拶

                       (公財)全国高等学校体育連盟   

                                       テニス専門部 部長    黒岩 睦雄  

 

  こんにちは、この度当専門部の部長職を拝命しました黒岩睦雄です、よろしくお願いいたします。

 2020年から世界的に広がりを見せた新型コロナウイルスの猛威により、我々を取り巻くたくさんのことが大きく変化しました。学校現場も例外でなく授業、そして部活動にも新しい生活様式の波が押し寄せてきました。日々変化する状況に配慮と工夫を施し、ようやくwith コロナの様子も見え始めています。勿論、今に至る多くの場面で不自由さを感じることもありますが、我々はこれを経験することによりたくさんのことを学びました。とりわけこれまであまり感じることのなかった日常の有難さを知り、時間と経験する場面の大切さを実感しました。これらの体験したことは、今後の高校生活のみならず人生の様々な場面に必ず活かされることと確信しています。

 さて、高校教育における部活動の役割として、(1)高校生の健全育成(2)競技力の向上(3)生涯スポーツ実践の基礎づくり、という3つの大きな柱があります。(1)高校生の健全育成では、毎日の活動を通じて生徒一人一人の変化に心を配り、見守りや寄り添いなどの場面に応じて適切な対応をすることにより、主体性を育みおよび支援の充実を図る。(2)競技力の向上では、短期そして中長期の目標設定とその実現に向けた活動のPDCAサイクルを徹底することで平常の活動をより大切にする。(3)3年間の短期的な競技経験で終わるのではなく、テニスを通してスポーツすることの楽しさを共有していく。これら3つの柱を特段意識的でもなく、毎日の活動を通して実践されていることを多くの場面で見聞きしております。皆様の日頃からの活動に敬意を表するとともに、感謝の意を表します。

 ところで、近年熱中症を心配される場面がテニス競技でも数多くみられるようになり、各都道府県大会や地区大会および全国大会でもその対応に様々な工夫が施されています。夏の全国総体も例外でなく、ヒートルールの見直しや試合方法の再構築など安全な大会運営を目指し日々改善に努めております。関係各所におかれましてもなお一層の工夫とご協力をよろしくお願いします。

 また、部員数減少に伴う全国選抜予選への参加校数減少に対しての対応として、今年度の第45回全国選抜高校テニス大会より4人からの6人の登録でも参加が可能となります。あくまでも経過措置的な対応ではありますが、全国選抜実行委員会とともに大会運営に挑戦を止めることなく前進していきます。

 最後に私自身の気持ちとして「ありがとうございます」の言葉がもっと多くの場面に広がると、更に笑顔の輪が広まると思っています。何事も一人ではできません、相手がいて、仲間がいて、サポートしてくれる方々がいて、物事は動きます。たった一言ですが「ありがとうございます」、もっともっと広がることを願っています。では、まだまだ取り組むべき諸問題は多く、皆様のご理解とご協力あればこそ次への一歩を踏み出すことができます。今後とも(公財)全国高体連テニス専門部の諸活動にご助言そしてご支援をよろしくお願いします。